Mathematical Data Informatics Lab.
東京科学大学 情報理工学院 小野(峻)研究室
東京科学大学情報理工学院情報工学系において小野峻佑准教授が主宰する研究室(MDILab)に関するページです。
This page is about the laboratory (MDILab) led by Associate Professor Shunsuke Ono at Department of Computer Science, School of Computing, Institute of Science Tokyo.
数理の⼒でセンシングデータから価値ある情報を抽出する
「数学なんて役に立つの?」一度は抱いたことのある疑問かもしれませんが、ノイズ・外乱・欠損等を伴うデータから価値ある情報を抽出し解析するためには数学の力が欠かせません。その面白さを私たちと一緒に探求しましょう。
Leverage math for sensing data processing and analysis
"Is math really useful?" You might have wondered this at some point. However, the power of mathematics is indispensable for extracting and analyzing valuable information from data that includes noise, disturbances, and missing parts. Let's explore the fascination of mathematics together.
NEWS
研究分野
信号処理、画像解析、数理最適化、リモートセンシング、情報計測、その他データサイエンス・AI全般
キーワード
スパースモデリング、圧縮センシング、ハイパースペクトルデータ解析、ノイズ除去、画像再構成、信号復元、グラフ信号処理、一般化サンプリング、テンソル分解、異常検出、ミクセル分解、時空間データ合成、センサ配置、凸最適化、近接分離アルゴリズム、乱択最適化、ロバスト推定、Plug-and-Playアルゴリズム、深層展開、等
Scope
Signal Processing, Image Analysis, Mathematical Optimization, Remote Sensing, Measurement Informatics, and other data science & AI related fields
Keywords
Sparse modeling, compressed sensing, hypserspectral data analysis, denoising, image reconstruction, signal recovery, graph signal processing, generalized sampling, tensor decomposition, anomaly detection, unmixing, spatiotemporal data fusion, sensor selection, convex optimization, proximal splitting algorithms, stochastic optimization, robust estimation, plug-and-play algorithms, deep unrolling, etc.
解説記事
S. Ono, "ハイパースペクトルイメージングと最適化―復元と合成―," 電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review, vol. 14, no. 2, pp. 138-146, Oct. 2020. official (OA)
S. Ono, "近接分離アルゴリズムとその応用―信号処理・画像処理的観点から―," オペレーションズ・リサーチ, vol. 64, no.6, pp. 316-325, Jun. 2019. official (OA)
K. Shirai, T. Baba, S. Ono, and M. Okuda, "局所特徴に基づく正則化を用いた画像処理と最適化の役割," 電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review, vol. 11, no. 1, pp. 40-53, Jul. 2017. official (OA)
S. Ono, "近接分離による分散凸最適化―交互方向乗数法に基づくアプローチを中心として―,'' 計測と制御, vol. 55, no. 11, pp. 954-959, Nov. 2016. official (OA)
書籍
講演動画&スライド
小野(峻)研に興味のある学生のみなさんへ
小野(峻)研に向いているであろう人(主に新B4・M1向け)
自立している人(コアタイムなし、自由を重んじます。ただし、人としての清潔感と常識は大事に)
学会発表等で実績を作りたい人(旅費出します、就活にも役立ちます)
色々な人と交流・議論したい人(他研究室・他大学の先生や学生、企業の研究者など)
数式や英語論文を頑張って読める人(最初は苦手でもOK、スタバで論文広げてカッコつけましょう)
カフェっぽいおしゃれラボで過ごしたい人(すずかけ台キャンパスだからこその環境です)
運動が好きな人(すずかけ台にはテニスコート・卓球場・トレーニングセンター等があります)
小野(峻)研の基本方針
全体ゼミ週1+前期は本読み週1
全体ゼミでは毎週全員に口頭で1分程度1週間何をやったか近況報告をしてもらいます
これに加え、週1~2人程度、資料等を準備してもらった上で進捗報告を行います
各々が自分で自分の進捗を管理するために、scrapboxと呼ばれるオンラインノートツールを使って研究ノートを書いてもらいます
研究室のメンバーが相互に閲覧可能な状態にし、適宜コメントし合うような形をとっています
新B4・M1には、自分の研究をスムーズに遂行できるように数理最適化を用いた計測データ解析の実装プラクティスをやってもらいます
修士課程2年間の目標は査読付きの国際論文誌に英語論文を投稿することです(その内容をそのまま修論にします)
研究に必要な物品(PC等)は全員に支給します(研究を頑張ってくれる人には希望に応じて+αも)
研究テーマに関する注意事項
研究テーマに関しては、「新メンバー向け論文リスト」をベースに各自サーベイを進めながら決めていきます
リスト中の論文は信号処理・数理最適化・リモートセンシング関連が主ですが、毎年ラインナップは変わります
サーベイをしながら問題設定を考えること自体が重要な訓練になるため、小野が天下り的に具体的なテーマを割り当てることは原則しません
上記にも関連しますが、自分のテーマに関しては小野より詳しくなってもらうことを目標にしています
4月入学の場合、テーマが決まるのは早くて6月、遅くて9月くらいになります
小野研の主な研究スコープは「信号処理・数理最適化・計測データ解析」であり、
# 機械学習:数理最適化技術の応用対象 or データ解析用のツールのひとつ
# コンピュータビジョン:信号処理・数理最適化技術の応用対象のひとつ
という立場ですので、機械学習やコンピュータビジョンを中心的に研究したい人は他の研究室を検討することをおすすめします小野研配属に向けて事前に勉強しておきたい、という人は
# 信号・データ処理のための行列とベクトル
を読んだ上で、小野の解説記事・講演動画・スライド等を眺めてみてください。さらに余裕があれば
# 工学のための関数解析
# グラフ信号処理の基礎と応用
# 迷走しない!英語論文の書き方
# 図解でわかる! 理工系のためのよい文章の書き方
# 理工系のAI英作文術
などを読んでみましょう。
卒業生の就職先に関して
修士卒:基本的に東工大の情報工学系の研究室はどこも大差なく、大手IT系が主です
博士卒:弊研ではまだデータがありません(現D3が初期メンバー)が、一般にはアカデミアと外資含めたテック系企業など様々です
下記の情報系博士のススメもご参考に
情報系博士のススメ
前提として、下記の記述は博士進学を強制するものではまったくありません(以前のWebページのD進圧が強いと言われたので…)
人生楽しく生きることが最も大切です。各々、楽しいと思える道を歩みましょう
その上で、選択肢として情報系博士という道を考えるきっかけになればと思っています
「博士に行くと就職できない!」という巷の噂は情報系においては全く当てはまりません
世間や親族の意見に惑わされないように
むしろ、自分のキャリアを舵取りしながら終身雇用が崩壊しつつある社会を渡り歩いていきたい人にとって、情報系博士号は強い味方です
修士卒よりも就活はある意味しやすいです(One of Themな新卒採用ではなく個人名でハントされるので)
大学教員や職業研究者になりたい人にとって博士号はスタートラインです(教員/研究者→企業に高待遇で引き抜きというルートも)
外資系(GAFAMや中国大手テック系等)を視野に入れつつ企業就職したい人も、裁量が大きいポジションで専門力を武器に稼ぎたいなら必須です
最近は起業家も博士号持ちが多いです(情報系の専門知識はどの業界でも腐らない)
博士課程に向いている/博士号を取ったほうがいい人(ひとつでも当てはまればOK)
研究に関する一連のプロセス(論文・書籍を読んで知識を深める→研究ネタを出す→定式化→提案/解析→実験/実装→執筆→出版/発表)をある程度楽しめる人
もちろん、全部は楽しめなくてOKです(小野も実験と執筆は気乗りしないことが多いです)
自分がやった仕事が自分の名前とともに世に出ることにモチベーションを感じる人
自分の名前が載った論文や書籍が出版されることは研究者の醍醐味のひとつ
専門性を活かしたキャリア(例:企業の研究グループを率いる等)を歩みたい人
働く時間・場所・スタイルを自分でコントロールしたい人
国内・海外の色んな場所に行きたい人
自身のレアリティを上げたい人
博士課程進学が魅力的に思えてきた人/実際に考えている人
内部・外部を問わず、博士課程学生を随時募集しています。ただし、希望すれば無条件に進学できるわけではありません
学部or修士課程から小野研に所属している場合は、修士卒業時点でジャーナルを(少なくとも1本)投稿中であることが一つの目安です
博士課程から小野研に入りたい場合は、事前に業績のチェック&研究の方向性等に関する議論が必要です
博士課程入学までの準備のため小野研に研究生として所属することは原則認めていません
今のところ、弊研の修士課程学生の約半数が博士課程に進学しています
進学者は必ず学振(DC)へ応募しています(学振以外にも東工大には様々な博士援助プログラムがあるのでご安心を)
社会人博士や学振PDも歓迎です
企業の方へ
企業様との共同研究・技術顧問依頼等、随時募集中です!
上記の研究分野・キーワードに関連するものや近いものであれば基本的に対応可能です
単発のセミナー・チュートリアルトークや技術相談も可能です
詳細情報はこちらのページをご覧ください